犬や猫の最近の皮膚病への対策パート3 最終編

さて、皮膚病への対策シリーズもいよいよこのパート3のコーナーで完結です

パート1とパート2では、特に感染症について触れましたが、パート3では、飼い主の皆様が一番悩まれている、アレルギー性皮膚疾患についてです。

難しくありませんので、片手にお気軽にお読み下れば嬉しいです。

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犬や猫のアレルギー性皮膚疾患は迷宮入りすると、とてもとても飼い主様は悩まれてしまいます。

でも、上の分類を理解すれば整理ができていくのです。

要は食べ物でアレルギーを起こしているのか、元々アトピーの体質でいろんな食べ物を始めとして環境の物質にもアレルギーを起こしているのか、あるいはこの両方が原因となっているのか

これらを振り分ける方法として、、、

除去食試験アレルゲン特異的IgE検査

スクリーンショット 2013-08-13 15.35.02今まで、その犬ちゃんが食べた経験がない栄養素で出来ているフードやアレルギーを、起こしやすいタンパク質を分子レベルまで細かくして身体がアレルギー反応を起こしにくい栄養素のフードを与えて経過を見ていく検査と同時に治療も兼ねられるような方法です。

次は、アレルギーを起こす悪い抗体(IgE)が実際にどのような食べ物あるいは環境の物質(花粉とかダニの死骸とか)高くなっているかを調べる検査です。

スクリーンショット 2013-08-12 15.21.37Ige検査結果

 

右上のIgEの結果は100位上の食品、牛肉、大豆、米が、用心が必要ということになります。

このように、一昔前に、私達ヒトの方でも言われていたいわゆるアトピービジネスに不用意に乗らされるのではなく(このフードはアレルギーが起きにくいとか、単に経験的にではなく) このような、エビデンス(治療の根拠)に沿った治療計画が出来ると理想ですね

 

野生動物捕獲用の罠にかかり、大怪我をしたワンちゃん!

この夏、静岡県の東部に噛みつきサルが出没し、ケガ人が100人に達したというニュースは記憶に新しい出来事でしょう。
またクマが人里に出没し、相次いで襲われたというニュースもたびたび耳にします。
近年、日本各地で野生動物が人に危害を加えたり、農作物を荒らしたりする問題が急増しています。
このような現象は、私達ヒトが、自然破壊などを伴う、テリトリーを広げる一方で、動物たちの住みかが脅かされて私たちの住んでいる場所に出没するようになったことや、エゾシカ等の場合は天敵が少なくなったこと、また猟友会の方たちの高齢化なども要因に挙げられます。

そのような状況下で、やはり地元長崎でも、頻繁に民家近くに現れるイノシシや鹿に対して、防御?的手段を講じる方が増えてきているのでしょうか

今回下の写真のようなワンちゃんが来院しました。

ちょっとした隙に自宅をはなれ、数日戻れなくなり戻ってきたときは前足に下のような大怪我を足に負って帰宅しました。そうなんですトラップ(いわゆるトラバサミ)に右手を挟まれ、命からがら自宅に戻ってきたんです。

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かなり、感染と挫滅が激しくなんとか元通りになるかどうか手術を行いました。

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なんとか、筋肉寄せ集めて皮膚の縫合まで終了しました

果たして、上手く化膿せずに順調に1期融合してくれるかどうか

手術後1週間目

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う~ん、なんとか可能も見られないし、傷もずれていません

手術後2週間目

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ほとんど、跛行(びっこ)もひかなくなったとのことで、傷もご覧のように順調に融合して来ました

なるべくこのようなことがないように、ご自分の愛犬を迷子にさせないことも大切ですが、罠を仕掛ける方も、実は、他人の愛犬(所有物)が万が一、傷を仕掛けた罠によって負わされた場合、動物保護法や器物破損などの方にも触れることが有ることもあり、注意して使用する事が大事です。

最後に、下記に関連記事を載せておきます

法律によりトラップ(トラバサミ)は狩猟に使用が禁止されました。

  1. 国や自治体から有害鳥獣駆除などの許可を得ている場合のみ使用できます。
  2. ゴムなどの緩衝材を用いるごとが義務付けられています。

犬や猫の最近の皮膚病への対策パート2

では、まずは感染症からの皮膚病とは、そんなに難しくありません!!下の絵をご覧ください。

13E0172C-B76B-46D6-9A94-AD242EC2FC56そうなんです!!まずは日常的に、日本のような高温多湿な地域はいくらノミの成虫が見えなくてもノミを油断するとノミの全人口!(ポピュレーションと言いますが)の85%は卵と幼虫なのです。うちの犬でノミは見たことがないと油断していると、タンスの隅やカーペットの間には卵幼虫があ出番を待って待機中ということがよく散見されます。

次は、肉眼では見えない皮膚の中に住んでいる寄生虫(主に、疥癬とニキビダニ症)、これは特に病院で、皮膚の検査を受けないと、なかなか除外することが出来ません。

そして、一番多いと考えていいのが、細菌感染による膿皮症です。

これはブドウ球菌、私達、ヒトの膿皮症とびひ等とは厳密に違うブドウ球菌で、Staphylococcus pseudintermediusが主な原因の細菌です。

感染症の最後は、真菌(犬皮膚糸状菌症とマラセチア症)です。

皮膚糸状菌症は人獣共通感染症で私達ヒトにも症状を出す、いわゆる水虫のような病気です。

ただ、皮膚糸状菌症は犬との親和性は悪く(つまりあまり仲良くないので猫のほうが多い病気です)

逆にマラセチア症は、犬の皮膚の柔らかいところや、外耳炎の原因にもなり、アレルギー性皮膚疾患との合併症もよく見られ、シーズーのような犬種は長期間、薬用のマラセチア症葉のシャンプーが必要なワンちゃんもいます。

以上が、感染症のまとめです。

これらを、ある程度コントロールあるいは除外した後に、どうしても再発性の痒みなどが身体の特徴的な部分に出ていると、次のパート3で触れる食物有害反応(いわゆる食物アレルギー)やアトピー性皮膚炎を考慮していく必要があります。

犬や猫の最近の皮膚病への対策パート1

  1. 犬や猫の痒みを起こす病気は、もちろんアレルギー性皮膚炎だけではなく、たくさんあります。大きく分けると下の絵のように考えると整理しやすいです
  2. つまり左から上に向かって診断やケアと治療をしていくことが大切です。

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ダニでしょ!イマでしょ!

ジメジメした時期が続いています

この時期、増えてくるのがダニの仲間です。

マダニのような屋外のダニから、チリダニのような屋内で生存するダニまで、まさに今が一番多く発生し、私達ヒトから犬や猫まで予防や対策が必要です。

屋外のマダニは例の西日本で死亡の被害まで出たSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が未だに警戒が必要ですが、犬や猫にも寄生し、皮膚症状を起こしたり重度の溶血性貧血を起こしたりすることがあります。

実はコレには結構皆様、ずいぶん誤解されている部分があるようです。

ダニが寄生した場合、よく、ヤブの中に入ったからとか、山へ連れて行ったからとか言われる方が多いですが、下の写真を見てください。

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実は、道端の溝沿いを歩いているだけで白い布に、ダニがたちまち寄ってくるのです

そうなんです、ダニは山の中に立ち入らなくても、普通に道端や街路樹の雑草とかにもいるのです。

もちろんそれらが全て、重症熱性血小板減少症候群などを引き起こすと心配しすぎなくてもいいと思いますが、

身近にいることだけは意識しておくことが大切かもしれません

 

今さら?イヤ、今こそシャンプー療法!!

飼い主様のワンちゃんやネコちゃん、アレルギー性皮膚炎でお悩みでは??

まず一言で言えば、ワンポイントで攻めても無理です

だって私達、ヒトのアレルギー性皮膚炎の管理がそうですよね。

う~ん解ってても、いざシャンプーになると二の足を踏みますよね

でも、大事なんです

感染性、乾燥性、色んなメカニズムで起こるからアトピーなんですよ!!

それらの対策には、内服薬だけに頼っていても多分、アレルギー治療の、一つの点でしかないのです

うーんではどういうシャンプーが

、これから順次アップしていきますが、やはりその子の体質を飼い主様と主治医が理解して決めていく

これから色々アトピーの最新情報等収集しながら頑張ってまいりましょう

アレルギーを抑える薬という点、シャンプー(特にスキンケアに基づく)という点、食事療法という点、これらのを結びつけていきアレルギー症状をコントロールしていくことが大切ですね

9月の診療案内

スクリーンショット 2013-08-17 19.34.329月7日(土)の診療受付は麻酔学会出席のため午後2時〜3時までです。

9月12日(木)の午後の診察はセミナー出席のため、土曜日の午後バージョンと同じ2時〜4時までとなります。